充電器の基礎(2)

前回

『充電の電流は、iPhoneやアンドロイドなどの端末側が決めています。

なので充電器が2.4A出力だろうと流れる電流は決まった電流です。』

と書きました。

どのくらいなの?って思った方もいると思います。

iPhone系:ピーク時の電流で1.7A~2.3Aくらい

iPad系:ピーク時の電流で2.3A~2.4A

Android系スマートフォン:ピーク時の電流で1.5A~1.6Aくらい(Type-Cは稀に3.0Aがいます)

です。

 

ここで疑問が出てきます。

iPhone純正の充電器は5V/1A出力です。それに2.3Aを要求するiPhoneXを接続するとどうなるのか?

何の仕組みも無ければ、iPhoneXは2.3Aを要求します。純正充電器は1Aしか出力出来ないのに一生懸命に2.3Aを出そうとします。

純正充電器は、頑張って自分の能力以上の電流を流そうとして発熱してご臨終(部品が燃えるとか)とはいかないですが、過電流保護(Over Current Protect。以降OCPって書きます)が働いて停止します。(OCPがついていない粗悪な充電器だと壊れる可能性があります)

しかし、そうならないように仕組みがあります。

USB Battery Charging (USB BC)だったり、Appleは独自規格だったり。

 

USB Type-Aで提供している規格は大まかには

USB BCの規格として SDP、CDP、DCP

Appleの規格として 5W、10W、12W

Galaxy Tab

くらいの識別があります。

(HuaweiのFCP,SCPやQualcomのQuick ChargeやUSB Power Deliveryはここでは割愛します。)

 

・SDP(Standard downstream port)

通常のUSB Portと考えてOKです。Low-power SDP:100mA。High-power SDP:500mAくらい流せます。

 

・DCP(Dedicated charging port)

最大1.5Aの供給が可能、D+とD-の間の短絡(200Ω以内)によって識別します。Androidの純正充電器のモードです。

※D+、D-はデータ通信の線です。

 

・CDP(Charging downstream port)

D+とD-の操作と監視にハードウェアのハンドシェイクを使用してCDPを認識。

Hi Speed:最大900mA。Low Speed/Fast Speed:最大1.5Aが流せます。

 

AppleやGalaxy Tabモードは、USB BCの規格ではないですが、D+とD-の監視(Devide Mode)で供給電流を決めています。

 

・Apple5W

D+:2.0V、D-:2.7Vを識別すると5V/1A供給。iPhone純正充電器のモードです。

 

・Apple10W

D+:2.7V、D-:2.0Vを識別すると5V/2.1A供給。

 

・Apple12W

D+:2.7V、D-:2.7Vを識別すると5V/2.4A供給。iPad Retinaディスプレイの充電器です。

 

・Galaxy Tab

D+:1.2V、D-:1.2Vを識別すると5V/2.1A供給。(のはず・・・Galaxy Tablet触ったことないので^^;)

 

これらのモードは全て、充電器側にモードを持っています。

 

話を戻して。

iPhone純正充電器5V/1A出力に2.3Aを要求するiPhoneXを接続するとどうなるのか?

iPhoneXは充電器のD+とD-の電圧を読み取ります。

iPhone純正充電器はD+:2.0V、D-:2.7Vを出力してます。

iPhoneXは、”今繋がっている充電器は5V/1Aの能力しかないんだな”と認識する。

そしてiPhoneXは1.0Aを要求する。

このような動きになります。

 

Apple12Wの充電器とiPhoneXを接続すればどうなるのか?

Apple12Wの充電器はD+:2.7V、D-:2.7Vを出力する。

iPhoneXは、”今繋がっている充電器は5V/2.4Aの能力だな”と認識する。

iPhoneXは2.3Aを要求する。

 

Androidの充電器にiPhoneXを接続するとどうなるか?

Androidの充電器はDCPモードになっている為、D+0V,D-0Vを出力(D+とD-は短絡している)する。

iPhoneXは”これ知らない充電器だな”と認識し1.0Aを要求します。

 

Androidの場合も同様で

Android純正充電器を接続すれば、Android端末はD+とD-の短絡を検出して、DCPモードの充電器だなと認識1.5Aを要求。

Appleの充電器を接続すると、Android端末はD+とD-の短絡が検出できないので、知らない充電器と認識し1.0Aを要求します。

ただし、Androidは柔軟で最近はAppleモードの充電器を接続しても1.5Aで充電できるようになっている端末もあります^^;

逆に、かたくなにDCPモードじゃないから充電しないぞ!!ってブランドもあります。

 

このような動きで充電電流は決まり、充電器の能力以上の電流は流れないようになっています。

 

追伸:ちょっと言葉なかりで分かりにくいので、徐々に絵を入れて変更していきます^^;

2件のコメント

  • 100均のUSB充電器のiPhone用、Android用の違いはこれなんですね。
    TAKEさん、今度分解して確かめるってのはどうでしょう?

  • クマゾーさん
    そうですねー。中は想像できますよ^^
    中身は、実は99%同じで、コネクタ部分の処理が違うだけです。
    言葉で書いても分かりにくいので絵でも描いてみますか・・・

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