充電器の基礎(4)
前回の続き
CW3002。これを使ってるところが結構多いと思います。
(他にも知っているだけで、10種類ほどありますがほとんど同じ機能です)
次回はこのICの機能を説明してみます^^
CW3002の説明を書こうと思ったのですが、前回のでおおよそ書いているなぁ・・・と思いました。
そこでまずはUSB BCの説明から
USB BC1.2では5つのステップで充電検出を行います。
1. Vbus検出
スマートフォンなどのデバイスはまずVbusの供給から検出します。
2. データコンタクト検出
Vbusを検出すると次にデバイスは、データピンが接触していることを確認します。
接触が確認できない時は、SDPと判断します。
3. 第1段階充電検出
データピンの接続が確認できたら次にデバイスは、CDP・DCPかSDPの識別を行います。
詳しく書くと面倒なので^^;D-の電圧を確認してSDPかCDP、DCPを識別。
SDPと判断したらこのステップまで。CDP・DCPの場合は次のステップに進みます。
4. 第2段階充電検出
次にデバイスは、DCPかCDPかの識別を行います。
詳しく書くと面倒なので^^;D+の電圧を確認してCDPかDCPを識別。
DCPの場合は電流供給、CDPの場合は次のステップに進みます。
5. CDP充電電流制限
最後にCDPのHS/FS/LSの識別を行います。
これがUSB BCの動作です。
CW3002の話に戻ります。
おおよそここまでに書いた通りで、USB BCの識別に加えてAppleかDCP(Android)かを自動で識別するだけです。
この手のデバイスのシーケンスは公開されていない(Datasheetが貧弱)なので、経験値からですが、
3. 第1段階充電検出
と
4. 第2段階充電検出
の間にAppleの検出が入っていると思います。
異なる部分だけかみ砕いてピックアップすると
まず、Apple5W/10W/12Wの設定電圧をD+/D-に出力する。(どれか一つだけです)
スマートフォンなどのデバイスはそれを受け取り、ネゴシエーションを行う。
ここでネゴシエーションに成功すればApple対応の充電器が接続されたことをデバイスが認識し、デバイスから電流が要求される。
Appleネゴシエーションに失敗すれば、DCPモードの設定をD+/D-に出力する。
デバイスはそれを受け取りネゴシエーションを行う。
ここでネゴシエーションに成功すれば、Android対応の充電器ということをデバイスが認識し、デバイスから電流が要求される。
簡単に書くとこんな感じです。
決してややこしくなく、単純なことをしてます。
と書いてますが、別に特別な技術ではありません。
どこのメーカーでもやってる普通のことです。
ついでに
これも特別な技術ではなく、ConverterICが持っている、ケーブル補正機能を使っているだけで、
この機能を持っているConverterICを使っているかどうかだけです。
別にAnkerにうらみがある訳ではありません^^;
Anker製品いっぱい使ってますよ~~~~~