Anker Powercore Speed 20000PDレビュー
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言わずと知れた天下のAnkerのPower Deliveryモバイルバッテリー。Power DeliveryのAC充電器も付いていてお買い得感があります。
1)各Portの出力設定
Type-C設定
Source Capabilitiesを確認したところスペック通りでした。
Power Deliveryは24W出力。仕様通りの設定です。
一部の他社のPower Delivery製品では、Type-Aを使用するとType-C側を絞ったりする製品もありますがそんなこともしていません。Type-Aと併用してもPower Deliveryの出力は落ちません。ここは好感が持てます。
Cold Socket:OK(負荷が無い状態では出力がOFFしています)
D+/D-:Short(BC 1.2 DCP対応。これ(自動識別ICでも可)じゃないと充電出来ないスマートフォンがいるので必須)
CC1,CC2は個別Pullupされています。
Type-A設定
D+:2.7V、D-:2.7VのApple12W設定。自動識別機能(PowerIQ)有。
しかし出力能力は5V/2.0A出力しかないためiPadを充電しようとしても5.0V/2.1A程度しか流れません。(出力を5.2Vくらいの高めに設定しているので、電圧降下しても5.0Vなんですね)
自動識別の機能(PowerIQ)が付いているので、Androidの時はBC 1.2 DCPに切り替わります。
2)出力の能力
20,000mAhの1Cは20A
上限の出力能力は 4.2V*1C=4.2V*20A=84Wh 、 84Wh*80%=67.2Wh(一般的な高率で80%で計算)
下限の出力能力は 3.0V*1C=3.0V*20A=60Wh 、 60Wh*80%=48Wh(一般的な高率で80%で計算)
となります。
Power Deliveryを24W出力したとしても5Vで2.4A出力は可能なはずでは?
またPower Delivery30W+5V/2.4A=42Wも可能だと思います。
(なんで絞っているんだろう?ICの発熱などの問題かな?)
3)充放電
Type-C(Power Delivery以外)として、モバイルバテリーへの充電は
Type-C(3.0A)はRd:10kΩを検出して正常に3.0A充電
Type-C(1.5A)はRd:22kΩ検出をして正常に1.5A充電
※AtoCケーブル充電はRd:56KΩ検出をしますが0.5A充電になります。
AC充電器の選択は注意です。Type-C(3.0A出力)かPower Delivert対応にしましょう。Type-A出力充電器で充電するととてつもなく充電に時間がかかります。
Type-C(Power Delivery以外)として、モバイルバッテリーからの放電は
Rd:10kΩでType-C(3.0A)設定です。
充電は20V/1.5A=30Wで充電可能。20,000mAhなのに3時間少々で充電可能なのは素晴らしいです。
放電は5V/2.0A出力(0.2ItAより少ないくらい)時の出力容量は
11,089mAhです。
試験条件を考慮して60%程度でしょうか。
特出することなく普通の放電能力です。
4)AC充電器
付属のAC充電器はPower Delivery30W対応 PowerPort Speed 1 PD30です。
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最新のコンパクトなモノでもなく、普通のPD充電器です。
この価格の物が付属なのは良い?要らないから安くしろ?人それぞれですね^^;
5)付属ケーブル
Micro USBケーブル、USB-C to USB-Cケーブルが付属していますが、付属のUSB-C to USB-Cケーブルの使用はお薦めしません。
ケーブルが細く電流を多く流すことが出来ません。
手元にあったオウルテックのケーブル(同程度の長さ)と比較すると
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※何故オウルテックのType-Cケーブルかというと、何種類か使ってみたのですが電流を多く流せるからです。
オウルテック製ケーブル
Anker製付属ケーブル
Owltechケーブルが2.9A流す条件時でも、Ankerの付属ケーブルは2.2Aしか流せません。(電圧もかなり降下してます)ケーブルは別のモノを用意した方がいいです。
5)PSEマーク
購入したのがかなり前だったので、PSEマークは当然ありません。
この製品にPSEマークを付けるとしたら
12,000mAh @ 5V 、6,660mAh @ 9V、5,000mAH@12V、4,000mAh@15V、3,000mAh@20V
のように各電圧での定格容量を記載する必要があるはずです。
PSEマーク付きの製品を確認してみたいです。
総評
Power DeliveryやType-Cを使わない、またiPhoneでもPower Deliveryの恩恵を受けないiPhone7以前のユーザーやiPhone8以降のユーザーでもCtoLightningケーブルを使ってない方はこれは買わない方が良いかもです。
Type-Aが1ポートしかなく、5V/2.0Aの縛りがあるので使い勝手が悪くなります。
20,000mAhとなると重さがかなり重くなります。それを生かしきれない設定になっており20,000mAhを充電するのが早いのだけの残念な設定になっています。(Power Delivery 30W + Type-A 5V/2.4Aが可能だと思いますが、使っているICがそこまで出せないのかな)
Power Deliveryの人のためのバッテリーで、Type-Aはおまけですかね。
重さを気にせずにPower DeliveryもType-Aも使い勝手が良い製品を選ぶなら、一つ上の
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をお勧めします。
こちらはPower Delivery30W出力 + Type-A 5V/3.0A x 2portです。
※自分に必要な容量を考慮してバッテリーは選びましょう。旅行であればAC充電器は持っていくでしょう。20,000mAhが必要な状況はほとんどないと思います。10,000mAhくらいが妥当だと思っています。
僕の認識ではこの製品(バッテリー)はPower Delivery認証は取れないはずなんですが、なんで取れているんだろう・・・
(認証取ってるけどLogo載せてない辺りに何かあるのかな)