Anker PowerCore 10000 PDレビュー

Ankerの新しいモバイルバッテリー 最小最軽量が売りです。

Powercore 10000 Reduxに続くLG製 21700 5000mAhセルを搭載した製品です。

僕の興味は、PD18WとType-A5V/2.0Aの出力を共有している点です。(最大出力28Wの仕様)

計算上は24Wくらいしか出ないはずなのに、

もしかして1C以上のセル使ってるのかな?ってところです。そこを中心に攻めます。

 

1)各Portの出力設定

Type-C設定

Source Capabilitiesを確認したところスペック通りでした。

Power Deliveryは18W出力。仕様通りの設定です。

Cold Socket:OK(負荷が無い状態では出力がOFFしています)

D+/D-:自動識別(PowerIQ)搭載。

ただしBC 1.2 DCPとSamsung Tablet対応。Apple12Wには非対応のようです

(CtoLightningケーブルでiPhone6s以前の機種を充電すると少し遅くなります。ほぼ影響は無いですね)

CC1,CC2は個別Pullupされています。

Type-A設定

D+:2.7V、D-:2.7VのApple12W設定。自動識別(PowerIQ)搭載。

自動識別の機能(PowerIQ)が付いているので、Androidの時はBC 1.2 DCPに切り替わります。

 

2)出力の能力

10,000mAhの1Cは10.0A

上限の出力能力は 4.2V*1C=4.2V*10.0A=42.0Wh 、 42.0Wh*80%=33.6Wh(一般的な高率で80%で計算)

下限の出力能力は 3.0V*1C=3.0V*10.0A=30.0Wh 、 30.0Wh*80%=24.0Wh(一般的な高率で80%で計算)

Power Delivery 18W出力+5V/1.2A出力=24W ってのが計算上の理想です。

仕様はPower Delivery 18W出力+5V/2.4A出力=28W

計算の24Wを超えているので出力の途中で28W出力を維持出来ないと予想しています。

出来るとしたら1C以上のセルを使っている場合。

充放電で28Wを維持出来たら分解しようと思います。

 

3)充放電

Type-C(Power Delivery以外)として、モバイルバッテリーへの充電は

 Type-C(3.0A)はRd:10kΩを検出。ただし2.0A充電

 Type-C(1.5A)はRd:22kΩ検出。正常に1.5A充電

 AtoCケーブル充電はRd:56KΩ検出。0.93A充電になります。

 Power Deliveryとして充電は15V/1.1A=16Wで充電可能。

まぁAC充電器の対応で不安要素は無さそうです。

 

Type-C(Power Delivery以外)として、モバイルバッテリーからの放電は

Rd:10kΩでType-C(3.0A)設定です。

 

Power Delivery 15V/1.1A=16Wで充電で測定。2時間35分程度で満充電になります

(電流カーブがマイナスになってるのは無視してください^^;)

放電は 18W(9V/2.0A)出力で測定

30.99Whです。セル容量の約61%(5V換算6100mAh)ですね。

まぁ計算上理想の容量ですね。

さてここから本題

目標であったType-Cに9V2A、Type-Aに5V2Aの負荷をかけてみます。

どうなるか?

38分ほどでType-CもType-Aも同時に停止。その時点の放電容量は

9V2Aは11.246Wh

5V/2Aも6.137Wh

合計で17.383Wh。30.99Whの56%(5V換算3476.6mAh)です。

つまりPD18W+5V2Aの28W出力をずっと維持することは出来ません。

継続して出力しようとしても40分ほどで出力がOFFになります。

この後、この状態からType-A 5V2A出力を実施すると

5V2Aを80分。12.793Wh出力(5V換算2558.6mAh)できます。

17.383Wh+12.793Wh=30.176Wh ほぼPD18Wでの出力容量と一致です。

つまりTotal:28W出力は半分程度しか出来ない。

という私の計算通りの結果でした。

 

4)付属ケーブル

USB-C to USB-Cケーブルが付属しています

USB-C to USB-Cケーブルを手元にあったオウルテックのケーブル(同程度の長さ)と比較すると

※何故オウルテックのType-Cケーブルかというと、何種類か使ってみたのですが電流を多く流せるからです。

オウルテックケーブルの方が優秀です。

前に示したのと同じです^^;

 

5)PSEマーク

PSEマークは付いています。

しかもPowercore 10000 Reduxよりちょっとだけ良くなってます。

Powercore 10000 Reduxには定格容量の記載がありません。このままでは試売で引っかかるでしょう。

 

ところが、Powercore 10000 PDには定格容量が記載されるようになっています。

流石、天下のAnker!対応が早いなぁ~

電池容量:2x5000mAh

定格容量:5000mAh 7.26V/36.3Wh

・・・・ん?

この定格容量の記載って 3.63V 5000mAh のセルが2直列って意味だよね?

定格容量じゃないじゃん!電池容量と同じことを書き方変えてるだけでしょ。

ってことでまだAnkerのPSE容量表記は正確な記載には至ってないようです。

ワールドワイドでやっているので、日本向け仕様だけに注視して記載するわけじゃないから間違えても仕方ないんですね・・・

 

総評

LG製 21700 5000mAhのセルを搭載することで小型化に成功したReduxに続くシリーズ品です。

小型化したとは言え、厚さはかなりのモノになり、持ち運ぶ上ではリチウムポリマーの薄型の方が便利との声も出るでしょう。

しかし、未だにPSEの表記を守っていないこと。

加えて最大28W仕様はあくまで最大であり、実際の能力は定格24W程度である点も評価が分かれます。

Powercore 10000 PDの仕様にはたしかに最大28Wと記載されていて嘘ではありません。

しかし、28Wを維持出来ないこと(定格24W)を隠していることはちょっと酷いのでは?と思います。

PD18Wですっと充電し続けるスマートフォンは今のところないと思います。

iPhone Xs maxなどを充電しても最初だけ18Wでどんどん下がるので、この事象を発見することは無いでしょう。

だからと言ってこの事実を最大28Wの陰に隠してしまっている姿勢はどうかと思います。

小型であることは良いです。製品として実際に使う上でも問題は無いでしょう。

しかし、私の評価は製品としては実運用で問題は見つからないだろうと言う事でOKですが、

Ankerに対して印象がかなり悪くなりました。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください