Bluetoothイヤホンをモバイルバッテリーで充電
Bluetoothイヤホンの使用率が上がってきているので、同じようなことを悩む人がいると思います。
外出先でBluetoothイヤホンをモバイルバッテリーで充電しようと思ったら充電出来なかった!
この件を調べてみると解説してくれてるサイトもありました。書いてある内容は以下
数十ミリアンペアしか使用しないワイヤレスイヤホンなどを1A以上の出力のモバイルバッテリーや充電器で充電することによりモバイルバッテリーの保護回路が働き、途中で機器がないと誤認識してしまうため、正常に充電が完了しないということが起きるようだ。
でもちょっと間違えているので説明します。
モバイルバッテリーの出力は?
仕様では1Aとか2.4Aとか書かれていると思います。
しかし電流をずっと維持している訳ではありません。
1)電流は、端末側の要求(要求する電流値)に従い出力します。
2)端末は満充電が近づくと電流を低くします。
3)最終的には、端末からの要求電流はほぼ0mAになりモバイルバッテリーは出力を停止します。
この3)の動作。
ずっと端末に接続していても、端末が満充電になったら出力を止めてくれる。
これはモバイルバッテリーの特徴でもあります。
AC充電器にはこの機能は無いので、Bluetoothイヤホンを充電する際はAC充電器ですればほぼ問題ないはずです。
前述の解説しているサイトの説明では、”充電器で充電出来ないことがある”ように書いてありますがそんなことはありません。
それはおそらく別の要因です。(環境が解らないので理由は?です)
では、モバイルバッテリーは何を認識して電流出力を停止するのか?
端末の要求電流が〇〇mA以下になったら、出力を止める。という動作をしているんです。
実際には70mA以下などが多いと思います。
では、Bluetoothイヤホンを充電する電流は?
製品によって異なりますが、60mAくらいが多いでしょう。
元々搭載バッテリーが小さく充電電流が低いのです。
70mA以下の要求電流になったら出力を停止するモバイルバッテリーに
60mAの電流を要求するBluetoothイヤホンを接続するとどうなるか?
当然70mA以下である60mAを要求されるので出力は停止したままです。
これがBluetoothイヤホンをモバイルバッテリーで充電出来ない理由です。
なんでそんな面倒なことしてるんだよ!って思う方もいるでしょうが、先ほど説明したように
モバイルバッテリーの大半は
端末が満充電になったら出力を止めてくれる。
という特徴を持っています。
これは迷惑な機能ではなく、喜ぶべき機能です。
ずっと接続したままでチマチマと電流を流していたら、端末側のバッテリーはサイクル回数が増えていき劣化の方向になるし、
モバイルバッテリーは余計な放電をして充電していた容量が減っていくだけです。
Ankerは、この問題を解決するために、低電流モードをサポートした製品を出しています。
- 低電流モード:電源ボタンを2 回押す、または2 秒間長押しすると「低電流モード」に切り替わり、LED インジケーターのひとつが緑色に点灯致します。低電流モードではイヤホン等の小型電子機器やウェアラブル機器に最適な電流で充電することができます。
この対策は良いですね。
例えばですが、モバイルバッテリー側で
要求電流70mA以下で出力停止
を
要求電流40mA以下で出力停止
に変更すれば?という修正案もあると思います。
これを実施した場合どうなるか?
Bluetoothイヤホンを充電している際、満充電に近づくと電流を低くします。
Bluetoothイヤホンの要求電流が40mA以下になったら、モバイルバッテリーは出力を停止する。
その為、Bluetoothイヤホンは満充電にならない。という事態が発生します。
他のメーカーがどのような対策をしているのか興味がありますが、
今のところAnkerの対策はベストだと思います。
AC充電器に自動出力停止機能がないのはなぜですか?
この機能がないAC充電中は満充電でも出力が続いて電池を劣化させてしまうのでしょうか
もし何かしらの方法でAC充電器でも出力停止させることができているのならば、モバイルバッテリーでも同じ事をすればいいのではと思いました。
AC充電器の出力を止めることは可能ですが、出力を停止する機能を持ったAC充電器はほとんどありません。AC充電器を繋ぎっぱなしで使いたい人などにとっては余計な機能になるからです。
モバイルバッテリーにとっては、出力を停止させないと
0%になる⇒さらに出力するとセルの下限電圧を超える⇒セルが劣化する
0%になる⇒再充電する を繰り返すと劣化する
など悪い方向が多いです。